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企業型DCとは

勤務先で加入しているけれど、中身がよくわからない。給与から引かれているのは知っているが、それが何なのかは説明されていない。そういう方に向けて、制度の基本を整理しました。

資産は
あなたのもの
転職しても持ち運べます。会社のものではありません
このページは制度そのものの一般的な解説です。掛金の上限や受け取りの条件など、勤務先ごとに定めが異なる部分があります。ご自身の制度の具体的な内容は、お手元の通知書か勤務先のご担当者にご確認ください。
01 — 制度の基本

企業型DCとは何か

まず、何のための制度で、誰のお金なのかを整理します。

企業型DCとは何ですか?

企業型確定拠出年金の略で、勤務先が実施する年金制度です。毎月決まった額を積み立て、その資産をご自身で選んだ商品で運用し、原則60歳以降に受け取ります。

受け取る額は運用の結果によって変わります。会社が金額を約束する退職金とは、ここが違います。「確定」しているのは受け取る額ではなく、拠出する額のほうです。

積み立てた資産は加入者本人のもので、転職しても持ち運べます。会社に返すものではありません。

選択制とは何ですか?

給与の一部を、そのまま給与として受け取るか、企業型DCの掛金として積み立てるかを、従業員がご自身で選べる仕組みです。

掛金に回した分は給与として扱われないため、所得税・住民税と社会保険料の計算の対象から外れます。手取りの増減と将来の積み立てのバランスを、ご自身で決めることになります。掛金に回すか給与のまま受け取るかは、多くの場合、年に1回変更できます。

掛金は誰が出していますか?

勤務先によって3つのパターンがあります。

ご自身がどのパターンかは、加入者向けのウェブサイトにログインすると確認できます。なお、会社の掛金に自分で上乗せする仕組みをマッチング拠出といい、これを行っている方はiDeCoに加入できません。

02 — 良いところと、注意するところ

メリットと、知っておくべき注意点

良い面だけを書いても判断できないので、両方を並べます。

企業型DCのメリットは何ですか?

デメリットや注意点はありますか?

4つ目は説明されないことがあります。選択制は「手取りが増える」という説明が先に来やすいのですが、社会保険料が下がるということは、社会保険から受け取るものも下がるということです。掛金をいくらにするかは、この両面を見て決めるべきものです。

掛金の上限はいくらですか?

区分現行2026年12月1日から
他の企業年金に加入していない方月 55,000円月 62,000円
確定給付企業年金などに加入している方55,000円から他制度の掛金相当額を控除した額62,000円から他制度の掛金相当額を控除した額

これは法律上の上限です。実際にいくらまで出せるかは勤務先の制度の定めによるため、法定額より低く設定されている場合があります。ご自身の上限は、加入者向けのウェブサイトか、勤務先のご担当者にご確認ください。

根拠:確定拠出年金法施行令 第11条第1項(令和7年政令第442号による改正)
03 — つまずきやすいところ

放置・転職・受け取り

相談でよく出てくる、実際に困りやすい3つです。

商品を選ばないまま放置するとどうなりますか?

配分の指定をしないままにすると、掛金が運用に回らず、現金のまま積み上がっていきます

制度によっては、一定期間が過ぎると規約であらかじめ決められた商品(指定運用方法)で運用が始まる仕組みもありますが、これは制度ごとに異なります。いずれの場合も、手数料は毎月かかり続けます。

まずはログインして、配分の指定が合計100パーセントになっているかをご確認ください。

転職・退職するとどうなりますか?

積み立てた資産はご自身のものとして残ります。転職先に企業型DCがあればそちらへ、なければ個人型(iDeCo)へ移し、運用を続けます。

手続きをしないまま6か月が過ぎると、資産が自動的に移換されます。その間は運用ができず、手数料だけがかかる状態になります。退職が決まったら早めに手続きしてください。

いつから受け取れますか?

原則60歳からですが、加入していた期間が短いと、受け取れる年齢が後ろにずれます

通算加入者等期間受け取れる年齢
10年以上60歳から
8年以上10年未満61歳から
6年以上8年未満62歳から
4年以上6年未満63歳から
2年以上4年未満64歳から
1か月以上2年未満65歳から

また、60歳以上75歳未満で通算加入者等期間がない方は、加入者となった日から5年を経過した日から請求できます。

根拠:確定拠出年金法 第33条第1項

何歳まで加入できますか?

厚生年金の被保険者であれば、70歳未満まで加入できます。実際にどこまで加入できるかは、勤務先の制度の定めによります。

根拠:厚生年金保険法 第9条/確定拠出年金法 第9条
04 — 問い合わせ先

自分の勤務先の制度について知りたいときは

自分の勤務先の制度について知りたいときは、どこに聞けばいいですか?

内容によって窓口が分かれます。

加入者向けウェブサイトのアドレスやコールセンターの番号は制度ごとに異なります。お手元の通知書でご確認ください。記録を管理している会社から届く封筒に、IDとパスワードの通知が入っていることがあります。捨てずに保管してください。

勤務先で企業型DCの導入を検討されている経営者の方は、導入の条件と費用のページをご覧ください。何名から導入できるか、費用はいくらかを整理しています。

最終更新:2026年7月31日